SW異銀河から落ちてきた言葉の通じない謎の親子を保護しました
第3章 居候の始まりとおかしな日常
それを見た星子は、男が「もっと巨大なサイズの服」を要求しているのだと察した。
彼女はスマートフォンを操作し、大柄な男性向けの通販サイトを開いた。
そして、海外の超大型プロレスラーが着るような、特注の超特大サイズの黒いパーカーの画面を男に見せながら、大きく頷いてみせた。
画面に映る巨大な黒い衣服の画像と、星子の頷く様子を見て、男もようやく自分の意図が伝わったことを確信したのだろう。
ヘルメットの奥から低く短く息を吐くと、静かに一度だけ、首を縦に振った。
星子はその場で画面の注文ボタンをタップした。
それから数日後の休日、届いた大きな段ボール箱を星子が客間へと運び込んだ。
「ぱとぅ?」
緑の子が、畳の上に置かれた段ボール箱に興味を示し、短い手でペタペタと触っている。
星子が箱を開け、届いたばかりの漆黒の布地を大男へと手渡した。
男はそれを大きな手袋で慎重に受け取り、再び重厚なベスカー鋼のアーマーの上から頭を通して被っていく。
今度は見事だった。
生地には破れそうな突っ張り感は一切なく、男の太い腕も、左右に張り出した巨大なショルダーガードも、ゆったりとした布地の中に綺麗に収まっていた。
男は何度か腕を回し、腰のブラスターや腕のガントレットにスムーズに手が届くことを確かめると、満足したように短く鼻を鳴らした。
フードを深く被ると、銀色のヘルメットは黒い影の中にすっぽりと隠れた。
しかし、ゆったりとした布地の上からでも、肩の鋭い角張りや、胸元の分厚いプレートのゴツゴツとした硬いシルエットが、歩くたびにくっきりと浮き上がってくる。
それは、まるで現代の街に紛れ込んだ『孤独な隠密の戦士』のようで、言葉にできない圧倒的な格好良さがあった。