第7章 食堂にて
「、心配するな。加護は契約ではない。お前を守護するためのものだ」
「……そうなの? ルドガーには加護はないの?」
「ないぞ。俺はゼイラン様と主従の契約を結んでいる。彼に仕え、使役される獣なんだ」
その違いを段々と理解してきた。
ルドガーは単体でも強いが、契約によりゼイランの力の影響を受け、強化もされる。
彼らはある意味相互的な関係だが、あなたはただ加護の力を得るだけのようだ。
もっとも説明された通り、魔界ではまず不自由なく暮らせるほどの効力を持つらしいけれど。
「そこまでしてもらって、いいんですかね……私、無力ですし」
「ふふっ、だからこそだ。お前のようにか弱い人間は、この世界に放り出されたら速攻であの世行きだぞ。だから俺はお前らのために、守ってやろうと言ってるんだ」
ゼイランは椅子にふんぞり返り、自信満々の表情で述べた。
ペットのため、だけでなくあなたも含めた呼び方をされて、じわっと瞳が緩む。
「ゼイラン様…! ありがとうございます! 一生ついていきます、きっと!」
「きっとってなんだお前、舐めてるのか? 調子のいい女だな。ふっ、まあいい。そのぐらいの精神でなければ、俺の力は重すぎて潰れてしまうだろうよ」
髪を色っぽくかきあげ、彼はグラスを飲み干して立ち上がる。
「とにかく、時期が決まったら教える。それまで番を守っておけよ、ルドガー」
「わかった。あなたに感謝する、ゼイラン様」
二人で深々とお辞儀をし、主人を見送った。
考えたら結構失礼な振る舞いをしてしまったのだが、小屋で昼寝をした仲だしと、高貴な人なのに、すでに他人に思えないでいた。