第7章 食堂にて
「で、どうだ。ここでの暮らしは。うまくいっているか? ルドガー」
「ああ、何も問題はない。俺はと二人暮らしが出来て、毎日幸せだ。魔術師達とも前より上手くやっている」
「ほう、凄いじゃないか。ミザロにも聞いたんだが、。魔術の勉強をしているんだって?」
あなたは彼のやたらと優しげな顔つきに、こくこくと頷いた。
「そうなんです。ミザロ師匠はこんな初心者の私に丁寧に教えてくださって。ほんとに何から何まで、皆さんに感謝です。もちろんゼイラン様にも!」
「そうかそうか。俺もな、お前の頑張りを受けて、そろそろ加護を授けてやってもいいんじゃないかと考えている」
ドキッと鼓動が跳ねる。
そのために現れたのだと二人は感じていた。
「だがなぁ。俺の加護は強力で、魔界にいればほとんどの魔族がひれ伏すような代物だ。お前がそれにふさわしいか見極めなくてはな」
そんなに凄いものなのかと、何も知らなかったあなたは恐れおののいた。
責任も大きそうだし、何かテストでもあるのだろうか。
「素晴らしそうですね。認めてもらえるように頑張りたいです! 何をすればいいんでしょうか? あと、一応聞きますけど、これって奴隷契約とかじゃないですよね?」
街で間違えられた経験から、あなたは咄嗟に尋ねてしまった。
ルドガーでさえも、その質問に焦って振り向くほどだ。
にこやかだったゼイランが、すっと瞳を細めて見据えてくる。背筋が凍る思いがした。
「いいかよく聞け。俺は自分のペットに、奴隷と婚姻はさせない」
「……あっはい……そうですよね、もちろん」
震える声で相槌を打つと、彼はまた食えない笑みを浮かべた。
ゼイランの意志の強い銀の瞳と同じく、はっきり鮮明な言葉を、あなたは重く受け取った。