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巨体の人外に助けられて世話される話

第1章 出会い編


「おい、!」

叫ばれて顔を上げると、すぐそばにルドガーがいた。まだ水が滴り、血も混ざってびちゃびちゃのままだ。

「大丈夫か? 勝手に歩くな」
「ごめん⋯⋯」

珍しく声に焦燥がにじんだ男の腕に抱かれる。
あなたも濡れてしまったが、少しだけ安堵が戻った。

「ねえ。どうして血まみれなの? 怪我したの? 大丈夫⋯?」

人として湧いた心配を口にすると、彼は一瞬目を丸くしたが、わずかに口元を上げる。

「これはただの返り血だ。俺は怪我していない」
「⋯⋯そっか。よかった」

酷い男のはずなのに、何故か心からほっとする。
あなたは力の弱い手で、ルドガーの逞しい腕に触れた。

「本当に狩りに行ったんだね。私のため?」
「そうだ。肉を獲ったぞ。邪魔なやつらもついでに狩ったから、安心しろ。ここは安全だ」

――邪魔なやつ⋯⋯ってなに?

不穏な言葉に思考が止まりそうになるが、あなたはひとまずスルーした。

体に力が入らなくてまた落ち込んでくる。

ルドガーはあなたを床で抱きかかえながら座り、まるで子供をあやすようにそばにいる。

「ご飯ありがとう⋯⋯。あなたは食べないの?」
「食うぞ。だから多めに持ってきたんだ。まあ、食わなくても一週間は生きれるけどな」
 
どんな体なんだろうと疑ってしまう。
でもどうやら、彼は違う種族なのに一緒に食事を取ろうとしてくれているらしかった。

「あの⋯⋯もう大丈夫だよ。あなたびちょびちょだし。シャワーの途中でごめんね。戻っていいよ」
「ああ。⋯⋯お前も一緒に入るか? 体に汚れがついてしまった。俺が洗ってやろう」
「⋯⋯⋯⋯えっ? いいよ大丈夫!」
 
あなたが抵抗する前に、彼は体を持って立ち上がり、そのまま部屋の奥にある浴室に連れて行く。

そして予期せず入浴することになってしまった。
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