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巨体の人外に助けられて世話される話

第5章 騎士団編


街歩きの時とは違い、あなたは今日ルドガーの手にがっちりと繋がれていた。

黒ローブもなく、動きやすいパンツと防寒着で騎士団領内を歩いている。

灰色の要塞のような建造物に囲まれ、近代的ではあるが冷たいイメージだ。

「わあぁ、寒いけど、すごく綺麗なところだね。大きすぎる公園……ううん、もう街みたいだね。お馬さんもいるし」

黒馬に似た脚力のたくましい動物が闊歩する中、きょろきょろと好奇心たっぷりに見回す。

「気に入ったか? もうすぐ俺達の部屋に着くぞ。今日は休みを取っているから、お前の好きなように過ごすといい」
「本当? やったあ」

無邪気に喜ぶ姿は子供のようで、実際に遠くを行き交う大柄な騎士たちと比べれば、あなたはかなり小さい。
女性だし、その姿は目立っていた。

「ルドガー。なんかさっきから、私見られてない? 誰も話しかけてこないけど…」
「ああ、安心しろ。俺が一人でも話しかけられることはない」

彼はあっさりとそう言い、歩みを進める。
そして「注目されるのは仕方がない」と呟いた。



この騎士団は、王都に隣接する都市ルラ・パルセを守る軍事的な要所だ。
二百人ほどの精鋭騎士が所属しており、公爵のゼイランが指揮している。

彼は普段姿を現さないらしいが、あなたの存在は公に認められており、領内に住む許可もあった。

「女なのに、太っ腹だよねえ。私なんかいても、別に気にならない存在ってことなのかな?」

彼とお喋りしながら、意気揚々と建物へ入り、階段を上っていく。

そこはひときわ静かな場所だった。
ルドガーによると、地位が上の者達の住居らしい。

五階建ての四階に着いたら、広い廊下には三つ大きなドアがあった。

そのうちのひとつがあなた達の新しい住まいだ。

「わあ~結構広いね。でも殺風景。何も置いてないじゃない」
「ここには帰って寝るだけだったからな。でもこれからは違う。好きに飾っていいぞ」

部屋に帰るなり、ルドガーはあなたをふわっと腕の中に抱き上げる。
目線が少し上になり、まじまじと金色の瞳を見つめた。

二人きりになると、彼の瞳はすぐに柔らかく変化し、愛情を示してくれる。
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