第4章 新たな始まり編
「あの、私たちに何もひどいことしませんよね……?」
『するはずがない。案ずるなと言っただろう』
「ですよね、はは」
ごまかしていると、のんびりしたあなたに『要件を早く言え』と急かしてきた。
そこで手短に相談をする。あなたは下着類が欲しかったが、前に姉の衣類をくれたセアに相談するには、遠くに住んでいてあまり会えないし、彼女は年若い子なのだ。
「それでサイズがちょっと合ってなくて……守護者様なら同じ女だしお店とか教えてくれるかなって」
ルドガーは男で獣であるため、知識も関心もなさそうだった。
だからこうして助けを求めたのだ。
『わかった、少し待っていろ。――ああ、この店に行くといい。街の広場から数分のところだ』
いつ調べたのか、彼女があっさり教えてくれて、あなたは驚愕する。
なぜ魔界の街のことを知っているのだろう。
まさか、魔族なのだろうか……?
「ありがとうございました。感謝します守護者さま」
『ふっ、やけにしおらしいな。まあいい。こちらからまた連絡する。目立つことはするでないぞ』
高貴な物言いで、初めての長い会話から彼女は消えた。
あなたは高揚感のほかに、うっすら不穏な空気も感じていた。