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巨体の人外に助けられて世話される話

第4章 新たな始まり編


手続きが済んだらしく、二人はなんと数日後に騎士団領内へと移り住むことに決まった。

あなたは小屋の片づけをしながら、ギリギリまで飾っておくつもりの花に水をやっていた。

「ふふっ、楽しみ~。今日はお買い物に行けるんだよね、ルドガーと一緒に」

ドキドキの気分を移すように、ピンク色に輝く花びらをうっとり見つめる。

「、準備は出来たか。そろそろ行くぞ」
「うん!」

ベッド脇から立ち上がり振り返ると、ルドガーは物々しい装備服に紺色のマントを羽織っていた。
腰には銀細工が施された長剣がついている。

「……えっ? どうしたのその恰好。騎士さんみたいだよ」
「俺を騎士と一緒にするな。今日は念のためだ」

二人きりの初外出なのに、彼はなんだか警戒している様子だ。

あなたがまじまじと見上げていると、彼は黒いローブをはためかせてあなたの体をすっぽり覆うように隠した。

「なにっ? せっかくお洒落したのに!」
「お前もこれに包むんだ。今日だけだから我慢しろ。今はまだ加護を受けていないから、用心する必要がある」

家では優しく甘いムードを出してくるルドガーが、今日はぴりっと仕事モードで閉口する。

加護って何? 自分はそんなにか弱い存在なのだろうか。

なんだか想像と違う初デートに、あなたは胸がざわめいていた。




小屋の外では、耳のとがった魔族が迎えに来ていた。
同じく黒ローブを着た、美しいが青白い不気味な人だ。彼が転移魔法で街へと送ってくれるらしい。

「ねえねえ、ルドガーは転移魔法使えないの?」
「ああ、俺は獣だからな。獣化すれば攻撃魔法は使えるが、転移はできない。魔術師たちとは違うんだ」

こっそり話しかけると、ルドガーは騎士の話をした時と同様、魔術師のこともあまり好きではないような態度だった。

今までは分からなかったことを、これから外の世界の彼に触れることによって、少しずつ知っていく気がした。
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