第4章 新たな始まり編
「、お前も言ってないことがあるだろう? 守護者とはなんだ? そろそろ教えろ」
今度はあなたが微妙な表情で黙る。
彼女に言うなと言われたからだ。
信頼するルドガーなのに、なぜか声の主には強制力を感じた。
「どうして黙る? 記憶を思い出したのか」
振り向くと、ルドガーは怒ってるのではなく、ほとんど見たことのない心細い面持ちだった。
「お前を奪われたくない……俺は誰にも奪わせないぞ」
「ち、違うよルドガー、応援してくれてるんだよ、私達を。どこかで見てくれているに違いないんだよ」
それだけは言うべきだと思った。
守護者はきっと味方であるのだと。
今日ゼイランといた時はまったく声が現れなかったが、それでも敵だとは思えなかったのである。
「だが……お前のメモには、ゼイラン様に抗えといった風なことが書いてあったな」
ぎくりとする。そこに触れられると痛い。
自分でも引っかかっていたからだ。
「俺の主に敵対する存在ならば、放ってはおけない」
「……ええっ!? 大丈夫だよ、さっきだって何も起こらなかったでしょう? 敵じゃないよ、私達の味方なんだってばっ」
なんとか説得しようとするも、ルドガーの関心事はもちろん主だけでなく、一番はあなたなのだ。
「直に分かるさ。だが、お前に手出しはさせない。お前は俺のものだ、……ここを出てからも、ずっと一緒に暮らすんだからな」
そう言って彼は、強くあなたを抱き寄せた。
激しい想いなのに、不思議と窮屈ではない。それどころか、その力強い腕から、離さないでほしいとも思う。
あなたも彼の想いを受け取るように、背に手を届かせ、しっかりと頷いた。