第26章 彼女を知る者
「⋯⋯ルドガー?」
可憐な音色が、空間に小さく響く。
「起きたのかっ!?」
ルドガーはすぐさま天蓋の中に入った。
起き上がるあなたを見つけると、しっかりと抱き合う。
「どこ⋯⋯? 今、あなたの声が聞こえたの」
目をこすったあと、ルドガーの姿を見て安心する。
「⋯⋯ありがとう。今すごい、熱い告白されちゃったみたい」
目の前で、照れた笑顔が咲いた。
ルドガーは感極まり、壊れるほどに抱きしめる。
「⋯⋯んっ? 待って、なんで私ベッドにいるのっ? ⋯⋯あの男は!? ルドガー、怪我は!? 大丈夫なの!!」
動転してルドガーの服を確かめるが、それは彼が持っている服ではなかった。
「俺は大丈夫だ。守護者の仲間が、治してくれた」
「⋯⋯はっ?」
「。ここは守護者の城だ。俺達は⋯⋯助けられたんだ」
眉を寄せ、あなたの腕をぎゅっと握って告げられる。
恐る恐る、天蓋の外を見やった。
透けた黒いカーテンの裏に、椅子に座る人影がある。
あなたは目を見開きながらも、勝手に身体が動きだそうとする。
心臓は鳴っていて、色んな感情に埋もれそうだが、まずは好奇心だった。
「⋯⋯守護者さまっ!? いるんですか!」
「⋯⋯ああ。いるぞ。⋯⋯お前は、直だと声がけたたましいな」
初めて脳内ではなくリアルに彼女の声が響く。
深みはあるが思ったより柔らかく、女性らしい声だ。
あなたはベッドから降りようとし、ルドガーを振り返る。
なぜ今こんなことになってるか分からないが、彼がそばにいてくれて、本当によかった。
「る、ルドガー」
「ああ。俺もここにいる。大丈夫だぞ。見てこい。⋯⋯とんでもなそうな女だ」
くっと吐き出した彼に驚くものの、あなたはドキドキを抑えて天蓋を開けた。
そして待ちに待った、あの守護者と対面する。
「⋯⋯あっ⋯⋯」
「どうした⋯⋯予想外か?」
目の前にいたのは、漆黒の超ロングヘアで、胸元が目のやり場に困る黒ドレスをきた美女だった。
「すっ⋯⋯すっごい美人!! 守護者さま⋯⋯っ!!」
あなたが素直な感想を漏らすと、彼女は一瞬肩がずり落ちたような素振りをしたが、ゆっくり立ち上がった。