• テキストサイズ

巨体の人外に助けられて世話される話

第25章 魔術師と護衛編


ルドガーはその後、本当にあなたから目を離さなかった。
時折窓の外や部屋の周囲に注意を配り、全身を研ぎ澄ませている。

立ち上がり、あなたを見下ろし、そっと髪をはらったりもした。
その場にひざまずき、呼吸を確かめて安堵し、また椅子に戻る。

そんなことを当然のように繰り返し、彼は職務を——もとい、あなたを守るという使命をただ順守していた。

あなたは何も知らず、すやすやと仰向けに眠っている。

だが、数時間したときに、体に異変が起きた。
夢か幻か、ベッドの枕元に女性の影が立ったのだ。

あなたは瞳を実際閉じているが、その幻想の中では開けていた。

体が金縛りで封じられる中、横目で女性をじろりと見やると、白い影の彼女は顔を覗き込んできた。

(…………くっ……)

あなたが恐怖で見つめ返していると、女性は何かを呟いた。

(……なに? ……何を言っているの……っ?)

拘束に抗っていると、耳元で「屋根裏の、箱」という静かな声がした。

心臓がドッドッと音を立て、金縛りを解こうとする。
すると突然、声がした。

「おい、どうした、!」

目を閉じたあなたの胸がかすかに上下し、苦しそうに息が短くなったのを、ルドガーは察知したのだ。

あなたは瞳をこじあけ、横目で彼に助けを求める。

彼は、ベッドに乗り上げてあなたを抱きかかえた。

頬を撫でて呼吸を確かめ、胸を優しくさする。
すると、だんだんと金縛りがとけて、体が脱力していった。

「しっかりしろ、大丈夫か……!」
「……だ……大丈夫、大丈夫。……金縛りに、あった……」

完全に覚醒したあなたは、気づいて助けてくれたルドガーに感謝した。

ほっとして肩の力が緩んだ彼にぐっと抱きしめられる。
温もりが、さらに安心感を与えてくれた。

「またさっきの幽霊か」
「そうみたい……こんなこと、言われたよ」

あなたは奇妙な出来事を伝えた。

そうして頭の中で、きっとこれは、公爵の記憶にも関係のあることなのではないかと、どこかで結びつけようとしていた。
/ 422ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp