第25章 魔術師と護衛編
そうして二人のひと時を過ごしたあと、また走り出した。
邸宅が見えてくると、緊張がつのる。
想像よりも大きい、横に広がる荘厳なマナーハウスのようだ。
山の開けた場所を広く使い、周りを庭園に囲まれている。
「わあ、すごいところ⋯⋯」
数人の使用人と執事らしき人が、門の前で出迎えてくれている。
先に馬から降りたルドガーは、もう顔つきが変わっていた。
「どうぞ」
「えっ」
あなたに手を差し伸べ、エスコートしてくれるらしい。
「どうも〜騎士さん」
自分は何を微笑み、彼に合わせているのだろうか。
今回は特別に騎士の制服をまとったルドガーにドキドキしながら、大きな手を持ってゆっくり降りる。
まさかもう芝居が始まっている?
戦々恐々としながら、二人で邸宅への一本道を歩んでいった。
ルドガーは馬を係の者に預け、二人は執事に顔を合わせる。
「ようこそお越しくださいました。ルラ・パルセ魔術師団の様。ゼイラン公爵領騎士団のルドガー様。旦那様は中でお待ちです。こちらへどうぞ」
「ありがとうございます」
あなた達は会釈し、彼についていく。
屋内は調度品や芸術作品が並び、長い歴史を感じさせる重厚な内装だった。
依頼主はまだ若い当主だと聞いていたが、奥にある応接間に通され、その美貌に驚いた。