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巨体の人外に助けられて世話される話

第25章 魔術師と護衛編


そして任務当日がやって来る。
あなたとルドガーは、馬に似た魔界の動物に乗っていた。

彼が手綱を引き、あなたがその懐に収まるように前に乗っている。

「怖くないか?」
「うん、大丈夫。面白い〜!」

山道をまあまあなスピードで駆けていくが、背中一面は彼に包まれてるし、安心感があった。

自然も美しく、ルドガーと馬に乗るなんて貴重な体験だ。

もうすぐ依頼主の邸宅に着きそうな道のりで、彼はいったん馬を止める。

また休憩かな?そう思って振り向くと、彼が周りを警戒し、突然ぎゅっと抱きしめてきた。

「」
「ど、どうしたの?」
「最後のキスだ⋯⋯」

顔をそっと後ろに向かせられて、あなたは馬上で彼に口づけをされた。

ほんのり顔を赤くして瞳を開けると、精悍な顔立ちのルドガーの、せつなそうな表情があった。

「最後なんて言わないでよ⋯」
「3日間もお前と出来ないんだぞ。⋯待て、もう1回だ」
「ん⋯⋯っ」

なんてロマンチックなのだろう。
あなたはうっとりしながら、後ろから彼に抱かれて唇を寄せていた。

「⋯ふふっ。なんだかルドガー、騎士様みたいだね」
「⋯⋯騎士だと? お前、そういうのが好きなのか」
「いや、えっとぉ。だって素敵でしょうこういうの」

顔がふやけながら言うと、ルドガーも少し考える。

「そうか。じゃあ俺はお前の騎士になろう」
「ええっ? あなた騎士嫌いだよね?」
「奴らはな。だが俺はもう、お前の騎士みたいなものだろう。命をかけて守る存在だからな」

しれっと言ってまた唇を最後に奪ってくるルドガーに、くらくらした。
騎士はそんなことしないと思う。
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