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巨体の人外に助けられて世話される話

第3章 庭園にて


到着したのは、様々な植物が生い茂った中庭である。暗闇に照明が点在し、幻想的にライトアップされている。

真ん中には広い池があり、鴨に似た動物や空を飛び光る小さな生き物などがいた。

「わあ⋯⋯綺麗なとこだね⋯⋯こんなの初めて見たよ。ここって公園? 静かで安全そうだけど」
「ああ、安全だから心配しないでいい。ここは先生の家の庭だ。今日は俺が借りた」
「ええ! そうなの? すごいなぁ。連れてきてくれてありがとう、ルドガー。先生にもだね」

あなたは心から喜んでお礼を言う。
彼にこんなロマンチックな面があったとは驚きだ。

きっと自由に移動できないあなたのことを考えて、ギリギリ可能なことを実現してくれたのだろうと感激する。

ぐるりと見渡してみると、確かに後方に大きな洋館があった。あれが医師の家なのだろう。

そして一階の窓辺に、いつの間にかゲアト先生とこの間服をくれた孫娘の少女セアがいた。

「あ、手振ってくれてる!」

彼女が照れた様子で手をひらひらさせたため、あなたも笑みを浮かべて振り返した。

こんなところを見られて少し恥ずかしいけれど、彼らも自分達の状況を応援してくれてる気がして、勝手に嬉しくなった。

ルドガーは他にも色々準備をしてくれたようだ。
池畔の絶景の前に案内され、お菓子や飲み物が置かれた布を見つける。二人はそこでピクニックのように腰を下ろした。

「すごいすごい。こういうの大好きだよ、どうしちゃったのルドガー。今日何かあるの? もしかして流れ星?」

焼き菓子をほおばりながら、満面の笑みで尋ねる。
夜空には星々と魔界の赤い月が二つ並んでいる。

隣には真剣な顔立ちの彼が座りこむ。
最初森で凍えていた時からは、考えられない光景だ。

「いや、今日は流れ星じゃない。そのときもまた連れて来よう。今日は⋯⋯お前に贈り物があるんだ」

大柄な体を向けてきて、背後からあるものを取り出した。
あなたは一目で釘付けになる。
それは透明なガラス箱に入った、青い生け花であった。

形はバラのようだが、角度によって光沢が変わり、キラキラと輝いている。
花びらに星空が反射したようで、うっとりと見つめた。
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