第24章 入団編
「それで、さん。印象はどうですか」
「いやあの……はっきり言わせてもらいますけど、師匠。私、本当にここにいていいんですか? 実力も立場も……まったく皆さんのレベルじゃないと思うんです!」
今更だが、それを目の当たりにしてプレッシャーに押しつぶされそうになる。
ミザロは淡々とした表情のまま、カップを口につけた。
「この間のゼイランじゃありませんがね、私がいいと言ったらいいんですよ。あなた、私を疑うつもりですか」
「い、いえ、滅相もございません。でも……」
「さん。魔術師にはね、二つの価値があるんです。一つはその人自身に特別な能力がある場合。そしてもう一つは、その人物が価値あるものを引き寄せてくる場合です」
「⋯⋯あのー、それってつまり、私に価値ないってことですよね…? ひどいですよ師匠、そんなはっきり!!」
あなたが涙ぐんで反応しても、ミザロは落ち着いている。
「刺激的な副産物を連れてくる存在は、私は好きです。わくわくしませんか? それに価値がないなんて、とんでもない。本当に無価値ならば、皆あなたを無視しますよ。……でも私はそれが出来ません。あなたの才能に惹かれているからです」
「……えっ? ほっ、本当ですか? 私才能あります?」
師に穏やかに頷かれ、単純なあなたは飛び上がるほど喜ぶ。
ミザロが言うのならそうなのだろう、ともう納得することにした。
「そうですよね、信じますよ師匠! いざとなればあなたの責任にしますから!」
「それは甘すぎます。自分で責任取ってください」
「そんなぁ〜」
仲良く話していると、ゲインは頭を掻いて所在なさそうにしていた。
だがミザロはとたんに表情を変え、真面目にあなたを見やる。
「とはいえ、本格的な任務に入る前に、あなたの不安を師である私が見過ごすわけにはいきません。私から久々にテストしてあげましょう」
突然厳し目のことを言われて唖然とする。
「さん。また催眠魔法をやってみましょうか。対象はあなたの隣にいるゲインです。時期と期間は問いません。どんな手を使ってもいいですよ。彼の秘密をなにかひとつ、暴露してみてください」
にこりと命じられて、あなた達は口をあんぐりと開けたまま固まる。
しかし魔術師長ミザロの言うことは、絶対であった。