第24章 入団編
ルドガーとゼイランの過去を知って以来、あなたは心がほっと温かくなっていた。
隠されていた真実を、覆せるほどの愛がこの世にはあるのだ。
「よかったなぁ……」
あの時のルドガーを思い出すたびに、目がうるっと来る。
しかし同時に、心にはひとつの疑問が浮かんだ。
自分の過去は、まだ分からないままだ。
守護者に会えば、きっと何かを知らされるかもしれない。
もし自分が悪い人間だったら——ルドガーは、それでも受け入れてくれるのだろうか。
「はあ……怖いな」
朝の居間で全身鏡に映った自分を見ながら、あなたは呟いた。
セロが言っていた「守護者たちは化け物だ」という言葉。
公爵の話題が出たときの、ジュリスの反応とゼイランの動揺した目つき。
ひょっとしたら、自分もとんでもない存在なのか——。
「、行ってくる。お前ももうすぐ出発か?」
「……あっうん、そうだよ!」
慌てて振り向き、玄関先で制服をまとったルドガーのもとに向かう。
「見てみて、今日はこれを着ていくんだ」
「おお、ピンクのローブか。可愛いな。これなら遠くからでもお前だとすぐに分かる」
彼は服の裾を持ち、瞳を柔らかくして眺めた。
そんな様子を前に照れながらも、自分の胸はきゅっとなる。
ルドガーのこんな笑顔を、ずっと見ていたい。
一生懸命生きてきた彼のことを、悲しませたくない。
「いってらっしゃい。気を付けてね」
「もな。夕飯は一緒に食べよう。頑張れよ、お前ならやれる」
太い腕に抱きしめられて、彼の胸下に横顔を埋める。
そうして癒された気分で、あなたは元気を分け与えられていた。