第23章 真相編
「俺はな、ルドガー。お前の幸せを願っているぞ。だから自分がやっと見つけた番のことを、大事にしろ。それが強いオスとしての、最後の使命だ」
「…………ああっ!」
主人がそう言うと同時にルドガーは固く頷き、あなたにバッと振り向いた。
「俺は強いオスとして、一生を愛し抜くぞ!」
そう力強く宣言され、あなたは彼に手を伸ばされる。
立ち上がり、二人のもとに向かった。
膝をついてルドガーの腕の中にしまわれ、ゼイランがその上から腕を回してくる。
自分が彼らの輪に入っていいのだと言われたようで、あなたは涙ながらにうつむいた。
「ううっ、よかったねえ、ルドガーっ、嬉しいよぅ」
「ああ⋯⋯っ…………」
感極まる二人を静寂が包む。
じっと待ってくれている皆のことを忘れているわけではない。
ただこの場の、感じたことのないような温かな新しい雰囲気に、しばらく浸っていたかった。
「さあでは……本当によかったです。水を差したくないのですがね、ゼイラン……」
「……ふっ。なんだよ、お前にしては珍しく遠慮がちじゃないか」
彼は二人の背中をぽんぽんと叩き、元の場所に戻らせる。
あなたとルドガーは、照れくさくなりながらも、目元をぬぐって微笑みを合わせた。
ミザロが声をかけたあと、ゼイランはもうすでに、次の事柄へと鋭い視線を向けていた。
遠くの水槽の中に立つ、魔術師デシエだ。
彼は女をにらみつけ、再び苛立ちを浮かべた。