第23章 真相編
騎士ジュリスは魔術師とのにらみ合いの後、部屋を出て行こうとした。公爵ゼイランを呼ぶためだ。
だがタイミングよく、ミザロの監禁部屋の扉が開いた。一同は皆絶句する。
ひときわ背が高く美しい、銀髪の男が現れたからだ。
彼は静かな表情で部屋に足を踏み入れた。
「ゼイラン様⋯⋯!」
「別室で尋問の様子を見ていた。俺を所望しているようだな、魔女め」
ざらついた声音が、空間に緊張を走らせる。
魔術師デシエは歪んだ口元と瞳で、ゼイランをうっすら笑っていた。
ゼイランは、あなたの隣にいたルドガーに視線を合わせる。
二人はすぐには言葉を交わさなかったが、ルドガーはいつもと違う主人の様子に気づいていた。
「……話は少し長くなる。皆、そこに座れ」
奥にある対面ソファへと促された。
誰も何も言えず、大人しく腰を下ろした。
あなたはルドガーの隣に座る。彼は膝を掴み、主人から目を離せないでいる。
聞きたいのに、聞くのを恐れている。そんなふうに見えた。
不気味に透明の檻から女が眺める中、セロやナザル、ミザロ、ジュリスも一点を見つめた。ゼイランが語りだすのを。
「ルドガー、お前に話していないことがある。……幼い頃にお前がいたのは、戦闘施設ではない。あれは、本当は……希少種の保護、育成をする施設だったんだ」
そう苦渋の顔つきで教えられた瞬間、ルドガーは瞳を大きく見開き震わせた。
彼の信じていた過去が、根本から揺らいだ瞬間だった。