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巨体の人外に助けられて世話される話

第23章 真相編


「……」
「セロさん……どうしたんです。大丈夫ですよ、勝手に危険なことはしませんから」

あなたは彼の不器用な優しさを知っているため、穏やかに笑いかけようとする。

しかし彼は覚悟のにじんだ険しい表情で、こう言った。

「あの女は、公爵の一人だ。それに、化け物だ。気をつけろ」

そう口にした瞬間に、ケースの中が、一瞬ピキッと亀裂が走った音がした。

皆が騒然となり、即座に武器を取り出して構える。
ミザロは表情を大きく変えず、セロをじっと見たあと、女を確認した。

魔術師デシエはセロを食い殺すような激しい目つきで捕らえている。

「貴様……言葉に気をつけろッ」
「うるせえ! バケモンにバケモンって言って何が悪い! いい雰囲気になろうが俺は絶対てめえへの恨みは忘れねえからなッ!」

彼は思いきり罵ったあと、あなたをがっと力強く見つめる。

「俺が言いたいのは、気をつけろってことだけだ。お前に優しいのは事実かもしれねえが、あいつらは普通じゃないんだ。お前は先にゼイランの加護を授かるべきだ、身の安全のためにな」
「……セロッ! それ以上余計なことを言うなッ! お前の命はないぞッ!」

淑やかにしていた彼女が、まるで昨日の公園での一幕のように、牙を剥き出す勢いで激怒する。

あなたは何を信じればいいのか、混乱した。

同じ人間で、ひどい目に合って来たセロの言うことは、間違いではないのだろう。

「……駄目ですよ、デシエさん。セロさん達に手は出さないでください。昨日約束しましたよね」

あなたは静かに彼女を見つめ、はっきりと告げた。
すると彼女は奥歯をぐっと噛んだが、自ら呼吸を静めていき、やがて頷く。
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