第23章 真相編
「ミザロ。お前を敵に回したくはないな。見事な拘束だ」
「ありがとうございます」
「だが、このあとはどうする。この女が欲しい情報を渡すかどうか…」
彼は身構えながらも、あなたの傍らから離れず、考え込む。
「とりあえず、目覚めさせましょう。ですがさん。最初は私に任せてくださいね。彼女はまだあなたの手には負えませんから」
「は、はい師匠」
そこは大人しく了承した。
正直、このレベルの尋問になると、自分が当事者でありながら、同席するだけでも身震いがした。
そしてあなたはこんな場面になっても、なぜか直感的に、守護者が突然現れるような気はしていなかった。
自分の感覚なのか、彼女はまだ遠くにいるような気配があったのだ。
「ではいきます。皆さん、気をつけて」
ミザロが長い詠唱を行い、ガラスケースが紫の光に包まれる。
一瞬だけまばゆく光ったかと思うと、辺りは静まり返った。
中にいた魔術師のデシエが、肩をぴくりと動かす。
ゆっくり顔を上げて、うつろな瞳で左右を眺めた。
「目覚めましたか、デシエ。私はミザロといいます。あなたを捕獲した者です」
「…………ミザロ魔術師団長。お会いできて光栄です」
「こちらこそ。あなた、私に怒っていないんですか。あんなことをしたのに」
「いいえ……当然の対処だと思います。私はあなた方に敵対するつもりはありません」
二人が冷静に喋っているのを、全員が警戒心たっぷりに見つめていた。
デシエは疲れた様子だったが、この状況を諦めにも似た形で受け入れているようだった。
「それで、あなたの目的は? 本当にさんに守護者の加護を願うだけだったのですか」
「……はい、そうです……! 私が彼女に接触をしたのは、それをお願いしに来ただけなのです……!」
急に眼に強い光を宿し、デシエはすがるようにあなたを見つめた。