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巨体の人外に助けられて世話される話

第23章 真相編


「うっせんだよてめえら緊張感はねえのかッ! 俺が入れねえ話を延々とすんじゃねえッッ」

平凡な風貌の彼が怒号を散らすと、皆は同情的にしんとなった。
そしてちょうどたどり着いた深紅の分厚い扉が、ゆっくりと重い音を出して開く。

中から冷たい顔で現れたのは、黒ローブのミザロである。
白肌に深い隈をのせ、皆をじろりと見渡した。

「ほんとうに騒がしい人達ですね。今日が何の日か分かっているんですか? 自覚のある者だけ私の部屋に入りなさい」

厳しい声でたしなめられ、皆は大人しく背を縮こませるようにして扉をくぐり抜けた。

そして、彼のいつもの応接間の奥にある部屋に通され、全員が唖然とする。

暗がりに蝋燭がたくさん灯った部屋に、大きな水槽のようなガラスケースがあった。

縦長で、中央にゆるやかな紫髪の女が、黒ドレス姿のまま頭を垂れて浮いている。

「し、師匠……これはいったい……なんでしょうか」
「私が拘束具チームと特別に作った監禁用ケースです。あらゆる魔法、結界、通信を遮断しています」

水槽を見つめながら、不気味に笑う師を見てあなたは口を引きつらせる。
ものすごい力の入れようだ。

「でも、ここまでやる必要あるんですかね……デシエさん、トイレいけます⋯?」
「彼女は眠っているのではありません。時間を止めてるんですよ」

現実的な心配に対し、ミザロはさらりと恐ろしいことを言った。

引いているのはあなただけではなく、装備をまとった男達もだ。
とくにあれだけ息巻いていたセロも焦りを浮かべていた。

「いやー、さすがミザロ先輩っすね。⋯でもこうなると、さすがに守護者の報復が怖くありませんかね」
「何を言うんです。さっきあなた、息の根を止めるって言ってましたよね。さあどうぞ。今ならあなたでも殺せますよ」
「いやいやいや」

覚悟のなかったセロが数歩下がり、ナザルの横に大人しく戻る。

すると女への警戒を解かないルドガーが口を開いた。
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