• テキストサイズ

巨体の人外に助けられて世話される話

第22章 新たな一歩編


見つめ合い、顔が近づいてきてキスをされる。
藁の上で、動物たちは静かだが、しばらくあなた達の口づけが響いた。

「……ああ。やっと少し心が静まったぞ。お前が帰ってきて安心した」
「ふふ。ごめんね。ちゃんと帰って来たよ」

そっと微笑み合って、胸に頭をあずけて寄りかかる。

「買い物はちゃんと出来たか? 何を買ったんだ?」

ルドガーに穏やかに問われて、あなたはおずおずと持ってきていた袋を取り出した。

こんな場所で渡すのもあれだけど、早く今回の理由を明かしてしまいたかった。
大騒動になる原因を作ってしまったのだ。

「あのね。魔道具店にも行ったの。可愛いローブ買ったから、あとで見せてあげる」
「ああ、全部見せてくれ。興味があるな」

あなたは真剣に聞いてくれる彼に笑いかける。
少しドキドキしたが、袋から彼に買ったものを出した。

「あとね、実は本当は、今日はこれを買いに行ったんだ。この前、初めてお給料が出たから。ルドガーへのプレゼントだよ。……はいっ」

恥ずかしくなり、サイズの大きな暗色のシャツを彼の胸に押し付けた。

彼からはお花やネックレスなど素晴らしいものをたくさんもらっているが、自分が何か贈るのは初めてで緊張した。

「え……? 俺の、服……? お前、それを買いに行ったのか……?」

ルドガーは目をはっと見開いた。その表情があまりに純粋で、少し幼くも見えて。

あなたは照れた笑みを浮かべて頷く。

「…………っ!!」

すると彼はものすごい勢いであなたの小さな体を自分の胸にしまい込んだ。
きつくきつく抱きしめられ、苦しいほどである。

「わあっ、ちょっ、服がつぶれるよっ」
「あ、すまん、……嬉しすぎてな⋯! ああ、信じられん!」

彼はすごく照れくさそうな舞い上がった顔をしていた。
それほど予想外のことだったのだろうか。

シックなシャツを開き、まじまじと確かめ、顔つきがさらに柔らかく緩んでいく。
/ 403ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp