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巨体の人外に助けられて世話される話

第22章 新たな一歩編


「ルドガーっ!?」

彼は公園にいた人々の間を猛スピードで走り抜けてきた。
なんとそのまま、獣化して服がちぎれ飛び、獣の姿に変貌した。

驚いたのはあなただけではない。
黒光りする青い獣毛がなびき、黒角の大型獣が突進してくる。

人々は悲鳴をあげて逃げ出し、彼の獣化姿を初めて見たセロとナザルも唖然としていた。

ルドガーはあなた達のもとにたどりつくと、食って殺す勢いで表情を歪ませ、地響きが鳴るような低音で唸りだした。

「貴様ッ、に近づくなッ! お前の喉を引きちぎってやるぞッ!!」

そう怒号を上げ、おびただしい殺気を放ち、皆を震え上がらせた。

魔術師の女も手を下ろし、彼から一歩ずつ遠ざかろうとする。

「お、落ち着きなさい。私は彼女に危害は……」
「黙れ、に何をしようとした、俺達に不用意に接触するなッ!」

ルドガーは、あなたとセロ、ナザルの前に立ちはだかり、女から守るように獣の体でその場を動く。

大きな尻尾を逆立てて、彼の威嚇は止まらなかった。
優しく落ち着いた獣の姿しか知らないあなたは、放心するが、すぐに皆でルドガーの後ろにとどまる。

彼を落ち着かせることが出来るのは、あなたしかいない。

「ルドガー、来てくれたんだね、ありがとう。もう大丈夫だよ」
「、動くな、俺の後ろにいろ」

毛を撫でて彼の温もりを確かめる。
デシエはその様子を、喉をごくりと鳴らし見つめていたが、形勢が悪くなったと感じたのだろう。

その場で両手を組み術式を唱えようとした。
するとセロ自身も術式を唱え、対抗しようとする。

「…セロ、お前ごときがこの私を止められると思うな!」
「うっせえババア! こんなのただの時間稼ぎだ!」

焦り顔のセロが、やがて小ずるく口元を上げたのを見て、女は公園の向こうに目を向けた。
すると黒ローブの男が歩いてきた。

皆はもうその不気味に淀んだ気配を知っている。
振り返ると、ミザロはこれまで見たことのないような恐ろしく冷酷な表情を浮かべていた。
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