第22章 新たな一歩編
「なぜ私をそんなふうに……普通にしてください」
「いいえ。あなたは守護者さまにとって、特別なお方ですので」
彼女は頭を下げ、もう一度あなたのことをじっくりと見つめた。
「今日はさんにお願いがあるのです」
彼女はゆっくりと立ち上がり、あなたの手を握ろうとした。
「どうか、ゼイラン公爵ではなく、守護者さまのご加護をお選びに――」
そう言いかけたとき、後ろからけたたましい声と走る音が聞こえた。
「おいッ! ルドガー呼んだぞッ! ミザロも来るぜ!!」
セロが通話魔石を振り回して満身創痍で向かってきて、あなたは目を見開いた。
彼は援護を呼ぶために姿を消していたのだと。
紫髪の魔術師は、焦りを浮かべるもまだあなたに言いたいことがあったようだ。
「どうか、お願いですさん。守護者さまはあなたに唯一無二の加護を授けることを、心から願っておられます。だから――」
そこへセロが滑り込んできて、息をぜえぜえと切らす。
「バーカっ!! お前はもう終わりだクソババアッ! ヘッ初めて負けた面が見れんだからな、そこで反省して正座しとけッッ」
急に元気を得て偉そうに指をさし始める彼に、ナザルもあなたも引いていたが、驚きはここからだった。
もうすぐルドガーが来てくれるのだと、彼の姿を探そうとすると、怒鳴り声がした。
「――ッ!!」
誰よりも大きな声であなたを呼んだのは、憤怒の形相で現れた軍服姿のルドガーだ。