第22章 新たな一歩編
「そうだったんだ。ルドガーも、心配してくれてたんだ…」
彼は最初は驚いていたが、あなたの気持ちを受け取り、力強く送り出してくれた。
いつもそうなのだ。
でもやっぱり、彼は常に万全を期している。
それがルドガーという男なのだと、この場の三人はもう知っていた。
「嬉しいー! じゃあ、ルドガーにお土産買って帰りましょう!」
「それいいじゃん。お前のおごりな。付き合ってやったから」
「はい!」
「セロ、お前恥ずかしくねえのか女に払わせて。、俺がおごってやるからな。あんた今日たくさん金使ったんだから」
「わぁありがとうございます、じゃあ半分こして買いましょう~」
優しい彼らにたくさんの感謝をし、あなたは寂しさが吹き飛んで、うきうき気分で贈り物を買った。
帰る時間になるまで、あなた達は街の大きな公園にやってきた。
セロがここの出店が美味いというので、味見用に気に入ったのを購入し、帰りにルドガーにも買って帰ることにした。
三人でベンチに座り、ほっと一息つく。
「はぁ~美味しいですねえ。セロさん、このパフェ最高ですよ」
「だろっ? ホットドッグもうめえぞ」
飲食をしない獣のナザル、そしてセロ、あなたの順に座り、のどかに佇んでいた。
するとナザルがぴくりと尖った耳を動かす。
彼は何かに気づいたあと、セロを険しい顔で見た。
主であるセロも、怪訝に思い正面に視線をやった。
「なっ…………」
彼のいやに真剣な声音が響き、あなたも前を向いた。
遠くから静かに歩いてくる人物に、目を見開く。
それは女性だった。
あの黒いレースのケープに、長いゆるやかな紫色の髪を揺らしている。
黒いロングドレスの魔術師は、あなた達の前に、ゆっくりと歩いてきた。
けっして友好的とはいえない沈んだ美しい表情で、セロとナザルを見つめながら。