第20章 任務編
「でもよ、師匠は絶対俺達を迎えに来てくれると思うんだよな。最後には絶対見捨てたりしねえってさ」
そう話したセロの顔立ちは、温かな火に照らされて穏やかなものだった。
ナザルは何も答えず、頭の下で手を組み、目を閉じていた。
寝る時間になり、二組ずつ順番に休もうとルドガーが言った。
ナザルは睡眠が必要ないが、セロから魔力の餌をもらい、体を休息させるのは意味があるらしい。
二人がまず先に休むことにし、目に見える距離で寝袋を敷いた。
セロは枕とアイマスクまで完備し、小さいイビキをかいて寝ている。少し離れたとこでナザルも横になっていた。
あなたは火の前で、隣の大柄なルドガーの腕に頭を寄りかけていた。
「ルドガー、すごい濃い一日だったね」
「そうだな。⋯⋯、お前は寝ていろ。相当疲れただろう」
「ううん、大丈夫だよ。ルドガーこそ」
一番戦っていたのは彼だと思うし休んでほしかった。でも彼は体力はまだまだあるという。
「ふあ⋯⋯寝ないよ⋯⋯」
「ああ。じゃあ目だけ閉じててもいい。ここに来い」
彼が自分の膝を示し、あなたの頭を招いた。
あなたは久々の彼の温もりが嬉しくて、安心して上半身を預ける。
「今日のルドガー、格好良かったなぁ⋯⋯明日も一緒に頑張ろう⋯⋯ね⋯」
振り返っていると、寝ないと言ったのに一分で寝てしまった。
そんな可愛らしいあなたを見下ろし、ルドガーの瞳にようやく安堵の色が戻る。
自分の体の内側に、この小さな体が休んでくれていると、ルドガーは初めて心から休めるのだ。
「おやすみ、。お前は俺の誇りだぞ」
そう言って瞳を細め、いつまでもあなたの柔らかい髪をそっと撫でていた。