第20章 任務編
時計は夜を示し、皆は進んだ先で安全を確認すると、火を焚いた。
野営の準備をして、あなたは持ってきた干し肉と乾燥野菜でスープを作った。パンと一緒に出して皆で食事する。
「うまい、味付け最高!」
「ありがとうございます。⋯⋯はぁ〜。それにしても、ようやく一息つけますねぇ」
皆しみじみと頷く。想像していたように長い一日だったが、まだ目標地点にはたどり着いていないのだ。
明日はきっと任務の行方を決定付ける日になるだろう。
そんな話を皆でしていると、セロがこんなことを言い出した。
「でもよ、ぜってえここはミザロの手入ってるだろうからな。最悪の事態にはならないと思うぞ」
「ああ。俺もそう思うな。妨害はしてくるかもしれないが、あいつの目的は俺達を本当の危険に晒すことではないからな」
冷静にルドガーも相槌を打つが、今日の危険はそれほどでもないのかと密かに震えた。
扉に閉じ込められたのもミザロの仕業ならば、かなり手が込んでいる。
「師匠ってすごいなぁ。空間魔法ってやつも使えるんだから。⋯⋯そういえばセロさんも遺跡に閉じ込められたって言ってましたけど、お師匠さんってそういうタイプなんですか?」
あなたが何の気なしに尋ねると、彼は腕を組んでうんうんと頷いた。
「あの人はめちゃくちゃでなぁ。俺も何度敵の囮にされたり、宝物庫の罠を解くために閉じ込められたりしたか分かんねえ」
「えっ⋯⋯」
あなたが本気で引いていても、彼は「まあ弟子ってそういうもんだから」と笑っていた。
すると食事の必要がないナザルが、寝転がりながら話した。
「セロはな、師匠のおっさんを信奉してんだよ。何度ハメられてもついていこうとするんだ、馬鹿な野郎だろ」
「うっせぇな。あの人は魔術の腕だけはピカイチなんだよ。つうかお前だって捨てられただろ。俺達は同じ穴のムジナだよ」
へっ、と互いを自嘲するようなセロに対し、ナザルも反論せず面倒そうに舌打ちするだけだった。
二人はセロの師に捨てられた?
セロが騎士団に捕まった当初、守護者への借金を師に押し付けられたから魔界にいると言っていた。
あの話の信憑性が増す。
一体そのおっさんとは、どんな男なのだろう。
あなたが一人考えていると、セロがおもむろに口を開く。