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巨体の人外に助けられて世話される話

第20章 任務編


「噛まれちゃったのっ? もしかしてさっきの吸血動物?」
「ああ、何匹も俺に絡んできてな。いったいなんなんだ。⋯⋯だが、あいつらが奥に消えそうになったから、ついていったんだ。そしたら――」

ルドガーは不思議な出来事を語った。

大型の獣と戦ってた広場から、導かれるように細い道に入り込むと、まだ奥にどこかに続く場所があるらしかった。

「植物が絡みついた壁をつたっていくと、妙な札がたくさん張ってあった。おそらく何かが奥に隠されているのだろう」
「⋯うーん、怪しいな。でも行くしかねえか」

経験のある魔術師セロは頷いた。
きな臭い話になってきたが、もしかしてそれが今回の任務の目標物なのだろうか。

「おい、あんたは大丈夫か? 少し休むか」
「いえ! 大丈夫ですよ、ありがとうございますナザルさん」
「本当かよ? 無理すんなよ」

気遣ってくれる彼に、珍しくセロも素直に同調していた。

「そうだよ、お前初めてでこんなヤバい任務なんだからさ。可哀想に」
「⋯⋯えっ? これってやっぱりやばいんですか⋯?」
「おい」

ルドガーがあなたを怖がらせるなとセロに目をやる。

「あっうそ。普通普通。まあとにかくよ、怖いに決まってるよな。俺も一瞬ルドガーがやられたかと思ったもん、ハハ」
「やっぱりそう思ったんですか!?」
「だってほんとの任務だからな。何が起きてもおかしくないだろ。⋯⋯だからな、お前ら絶対やられんじゃねえぞ! 俺達人間がどのくらい心配してんのか、これで分かっただろう!」

なぜかセロは少し追い詰められた様子で、本音を叫び出した。

「そうですよね、ほんとはすごく心配で⋯⋯あなたが戻ってきてくれてよかった、ルドガー」
「⋯⋯! すまん⋯⋯!」

任務中だから一定の距離を保とうとしていた二人だったが、セロの一言により、思いが溢れ出す。

あなたは彼と、ぐっと抱きしめあった。

任務だろうが、人間関係は変わらない。
気持ちを抑え込まなきゃいけないわけじゃない。

ナザルは二人の姿を、前よりは素直な思いで眺めていた。

そしてセロがいつもと違う言い方をしたことも、少し心に留まっていた。

こうして四人は、引き続き任務を遂行していく。
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