第19章 特訓編
「うう⋯⋯拷問だよ〜」
そう言いながらも、容赦なくあなたを緩やかに倒し上に覆いかぶさってくるルドガーに、何回も刺した。首や脇腹など、早く終わってほしくてだ。
それからあなたはそのまま彼の背中を抱きしめた。
こんなこと、する必要あるのかな?と思いながら。
するとルドガーは、顔をあなたの肩に埋めたまま抱きこんでくる。
「悪い⋯⋯こんな事態にはならない、俺がそうさせない。ただ、知っておいてほしかった」
「うん⋯⋯わかってるよ。ありがとう」
それでもまだ頬をふくらませたあなたに対し、彼は申し訳なさそうに見つめ、唇にキスをする。
誰もいないのを良いことに、騎士の訓練場で何度か唇を触れ合わせた。
ルドガーはあなたを起こし、自分の正面に引き寄せる。
お互いに少し汗ばんだ体で、じっと向き合った。
「。任務では、多かれ少なかれ、魔物が出る可能性がある。俺は、戦うことになるだろう。お前にその姿を見せるのは初めてだ。⋯⋯だからきっと、怖がらせるかもしれない」
彼はいつものように、そのことを不安に思っている。それをあなたもよく理解していた。
「私は大丈夫だよ。ルドガーが心配なだけ。一緒にいてくれて、心強いよ」
あなたは彼の両手をぎゅっと握り答えた。
すると今度は彼がそっと口元を上げ、胸を少し撫で下ろした様子だった。
そんな二人の様子を、ぼんやりと陰から見ている男がいた。