第19章 特訓編
運命の任務試験の日は、2週間後と通知された。
それまであなたは、毎日訓練をして備えていた。
走り込みを強化し、ミザロから渡された中級魔術書を読み込み、魔法の鍛錬を行う。
ミザロは最近多忙なため一人の修行が続いたが、ゆっくりでも進歩は感じていた。
「わー、魚がよく焼けた! 火魔法も上達したなぁ」
台所であなたは感嘆の声をあげる。
最初は指先ほどだった灯火も、今では手の平から持続して強く出せるようになり、焼き魚もお手の物だ。
こうやって生活を豊かにしてくれる魔法はとても嬉しかった。
でももうすぐ、これでは足りないレベルの本当の任務が始まる。
あなたは日々緊張が募っていた。
ルドガーがその後帰宅し、2人で食事をしたあと、居間でくつろいでいた時のことだ。
「ねえねえ見て、ルドガー。いくよ!」
あなたは手のひらを上にして、集中して詠唱をする。
すると、真ん中に水が生まれていった。
「う〜〜〜」
顔が赤くなるほど頑張っていると、ルドガーがその水に顔を近づけて舐めた。
あなたはびっくりして「あっ!」というが、彼の赤い割れた舌がぺろりと唇を舐め取る。
「うん、ちゃんと水だ。汗じゃない」
「そりゃそうでしょう! こんなに出ないよっ」
気が抜けて言うと、彼はまぶしい笑顔で笑い声を出した。
あなたもつられて笑っていたが、段々とそれが深いため息に変わる。
ルドガーはあなたを後ろから支えるように抱き込んだ。
「ねえルドガー。こんなんで私、大丈夫かなぁ。皆とのレベル、違いすぎるよね⋯⋯」
「それはしょうがない。お前はまだ魔術を学んで3ヶ月だ。それにしてはすごい上達だぞ」
褒められて嬉しく顔を向ける。すると優しい眼差しで額に唇をくっつけられた。
そして彼はこんな話をしてくれる。