第18章 選んだ道
「お前はすでに立派な人間だ。どのぐらい周りを、俺のことを幸せにしてくれてるか、分かってないのか⋯? お前は魔術師団なんて入らなくていいんだ⋯⋯きっと危険がつきまとう、もしお前が危ない目にあったらどうする⋯⋯俺は、嫌だぞ⋯!!」
ルドガーはまるですがりつくように、あなたのことを抱きしめた。
他の四人の男達がいても構わず、ぎゅうっと腕の中にしまいこんで離さない。
そんな彼の強い愛を、あなたは全て分かった上で抱きしめられる。
背中に手を伸ばして、優しくさすった。
「大丈夫だよ、危険なことなんてしないから。⋯⋯たぶん。⋯⋯ですよね師匠」
お願いだからうんと言ってくれと思いミザロを見ると、彼は表情を変えずに首を傾げた。
あなたが青ざめていると、見かねたセロが口を出す。
「しねえよ、ぜってえ。だってこいつ俺より弱いんだもん。俺がまだ戦闘に出てないのに、こいつが先に出るわけねえじゃん。お前もそう思うだろ、ナザル」
「おう。にはまだ30年はええよ。セロ、お前は男なんだから率先して戦場に行け」
「てめー性差別すんなッ」
二人の軽妙な援護にあなたは笑みがこぼれる。
あなたに掴まるルドガーの力は、段々と弱まっていった。そしてあなたのことを力なく見つめる。
「、お前が戦場に立つなんて想像しただけで、俺は気が狂うぞ。頼む⋯⋯無茶はするな」
「うん、しないよ。大丈夫。それに誰も私にそんなこと頼まないと思うよ。まだまだ足手まといなんだから。ひとつずつ修行しないとね」
だから、もしそんなことが起こったとして、本当に何十年先かもしれない。
その時のためにも、今から頑張ろう。
そう気持ちを伝えると、次第にルドガーの反対もしぼんでいった気がした。