第18章 選んだ道
「なにって、全部ですよ。ブラッシングしたり、森を散歩したり。彼と一緒にいるだけで楽しいんですよ〜」
ついのろけてしまうと、同じ獣のナザルには理解されず呆れられた。
「よくわかんねえ。ぜってえつまんねえわそんなの。半日で飽きるだろ」
「そんなことないですって! ⋯そうだ、ナザルさんもセロさんにブラッシングとかしてもらったことあります? 気持ちいいんじゃないですかね」
興味からつい踏み込んで聞いてしまった。するとナザルは大笑いした。
「はっはっはっ! 頼むから鳥肌立つこと言わないでくれよ、きもちわりーな」
「そんなぁ、セロさん大きなブラシもお風呂のとき貸し出してくれましたよ? 持ってるんじゃないですか」
「知らねえ。商売道具だろ。⋯⋯そうだ、あんたがやってくれるっつうなら、俺は大歓迎なんだけどな――」
やたらと色気づいた横目を送られたとき、ちょうど団長執務室に着いた。
あなたが扉を叩き、「失礼しまーす」と言って中に入ると、そこにはすでにセロがいた。
応接間のソファでくつろぐ彼は、あなた達を見て、のんびり手をあげる。
「よっ! おいなんだよ二人して。、大丈夫か? またセクハラされてねえか? あの呪文ぶちこんどけよ」
「はい分かってます〜」
「お前らなぁ⋯⋯結託すんじゃねえよ」
ぐちぐち言いながら黒の首輪を彼が煩わしそうに触った。
これはミザロによると、ある程度の任務をこなし、きちんと認められれば外されることになってるらしい。
三人で世間話をしていると、なんと四人目の意外な男が現れた。
濃色の軍服を来たルドガーで、あなたは驚いて見上げる。
するとナザルが馴れ馴れしく彼に話しかけた。
「よぉルドガー、お前もいんのかよ。またなんかヤベえことしたのか?」
「知らん。団長に呼び出された」
眉間にシワを寄せてこちらへ来ると、彼はあなたを見た途端に優しい顔つきになった。
「、お前も呼ばれたんだな」
「うん! 一緒だね」
思いがけず会えたことが嬉しく、微笑みあって隣に招く。