第2章 訪問客編
後ろから男達のガヤが聞こえてきたが、なぜか小屋の間取りを知っている彼は、地下へ続く階段を下りていく。
「ひっ⋯⋯暗いし怖い⋯⋯」
彼についていくあなたがそう呟くと、地下室に着いてから明かりを灯してくれた。
こちらに向きなおり、探してきた毛布を手渡してくる。
彼は綺麗に整った白毛に丸い耳がある虎だった。佇まいから戦闘も強そうで服装も一人だけ灰色の制服をまとっている。
他の者達よりは信用できそうだが、地下室を見渡すと鉄の檻があってあなたは恐怖した。
「そう怖がらなくていい。ここに入っていたほうが安全だ。皆酔っ払うからな。ほら、鍵は君が持っていなさい」
「⋯⋯でも⋯⋯あなたはルドガーを知っているの? 皆、何しに来たの? 彼に会いに⋯?」
尋ねると、虎獣人は頷いた。
「そうなんだ。今日はルドガーが活躍する任務の日でね。俺達はこうしてたまに祝って宴会することがある。今日はちょうど時間が合うもの同士、サプライズのつもりで早く来たんだが⋯⋯まさか君のような娘がいたとは知らなかった。驚かせてごめんよ」
偏見かもしれないが、驚くほど理知的で穏やかな話し声だ。その誠実な態度と眼差しから、あなたは彼を信じることにした。
「ううん。ありがとうございます。私は後から来た人間だから。彼に拾ってもらったんです、この森で倒れてて⋯⋯」
「そうか。だからルドガーも秘密にしていたんだろうな。大変だったね」
彼はあなたを気遣うように見つめてくる。
その時、ちょうどいい機会だと思っていくつか質問することにした。ルドガーは外の世界について、あまり語りたがらないからだ。