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巨体の人外に助けられて世話される話

第1章 出会い編


「⋯⋯似合わない?」
「いや。よく似合っている。きれいだ」
「本当っ?」

なぜそんな一言が嬉しいのか、自分でも分からなかった。
でも無性に気持ちが浮き上がってくる。

「へへ」
「だが、脱げ。」
「⋯⋯へっ? どうして?」

あなたは真に迫る彼の顔つきに怯える。
やっぱり気に入らないのか。それともまさか、もう交尾と言い出すのかと。

大人しく脱いでささっと彼の服にまた着替えると、彼はその女物のワンピースを手に取った。鼻をつけて眉をひそめている。

「他の女の匂いがついている。好きじゃない。洗濯してから使え」

彼はそう言って、服をまとめて洗濯所に持っていってしまった。
まるで認めた女性以外の痕跡は徹底的に嫌う素振りに、あなたは唖然とするものの、その姿を追いかける。

「ねえ待ってよ! 私がやるからいいよ。ルドガーはもう休んで。働きすぎだよ」
「俺が働きすぎ? 何もやってないぞ」
「そんなことないよ。私のお世話してくれてるし」

言うことを聞かず水を出しているルドガーの大きな背中を見ていると、だんだんとじれったくなってきた。

「ねえ。こっち向いて。ルドガーってば」
「⋯⋯なんだ」

彼は振り向き、濡れた手であなたをまた抱き上げる。
もう慣れてしまったあなたは、肩に手を置いて見つめ合った。

「どうしてそういう声を出す? 俺を誘ってるみたいだ。さっき先生に交尾するなと言われたんだぞ」
「それでイライラしているの?」
「していない。だがお前をすぐに水浴びさせたくなるほど良い匂いが漂ってくる。俺は獣なんだ。自制心が効かない」

そんな迫真の主張に黙ってしまうと、彼はきゅっと眉を寄せて見上げる。

「⋯⋯悪かった。もう無理はさせない。お前は交尾を嫌ってるしな⋯⋯」
「き、嫌いなんて言ってないでしょ。やり方が、その⋯⋯あれなだけで」

あなたは困ってごまかした。獣としての彼の姿が、人間みたいに悩んでるようにも見えて心が揺らいだのだ。

「やり方? ちがうやり方ならいいのか? どんなのがいい。教えてくれ、」
「⋯⋯そ、そんなの無理だよっ!」

真っ赤になって否定するも、ルドガーの瞳は救済を見つけたかのように煌々と輝き始めていた。
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