第11章 尋問編
「なんだかネズミみたいな人ですね。ピーピーうるさくて落ち着きがなくて、まともに会話も出来ません。さあさん、続けましょう。根気よくですよ」
「はい師匠!」
連携の取れた尋問により、あなたは気を取り直す。
この魔術師が人間だということに、自分以外とくに驚いてなかったことが気になったが、あなたは興味津々だ。
「なぜ人間のあなたがこの魔界にいるんですか?」
「それは俺の個人情報だ。話したくない」
「どうして守護者さまの小間使いをされてるんですか?」
「……好きでやってんじゃねえ…! あのババアが借金忘れてくれるっつうから仕方なく、こんなやばそうな仕事やってんだよぉ…!」
彼は感情的になると、かなり情報をもらしてくれた。
どうやら守護者とは良好な関係というわけではなく、弱みを利用されていたようだ。
守護者は、そこまで善人でもないようだった。
「彼女は、人間をこき使うような人なんですか…? もしかして私も、なにか彼女に負っているのかな…?」
心細くなり呟くと、ルドガーがそばにやって来た。あなたの手を握り、まっすぐと見下ろしてくる。
「違う。お前は奴に負い目なんかない。もしそうだと言われたら、俺が追い返してやる。気に病むな、」
「……ルドガー……」
あなたは彼を見上げ、ゆっくりと頷く。
皆のしんみりした視線を感じたが、ニット帽を脱いだ魔術師は薄気味悪い笑みを浮かべていた。
「ちげえよ。あんたは可愛がられてるんだろ。他人の俺にこんな回りくどいことやらせて、おびき寄せようとしてんだから。……あの女はな、簡単には身動きが取れないんだよ」
「そうなの…? 動けないって、どういう意味なの?」
「俺と一緒に来たら教えてやる」
結局はそこに行き着き、考えあぐねた。
これまでの守護者の歯切れの悪い対応は、確かに制約のかかった行動にも思えた。
「拉致があきませんね。ではそろそろ、この男の記憶を読みましょうか。ジュリス、いいですよね」
「……ああ。やむを得ないな」
突然ミザロと隊長ジュリスがそう決めたため、あなたは焦る。