第11章 尋問編
皆は男を連れて、騎士団領内に帰還した。
本部の地下にある尋問室へ向かい、固い鉄の壁を封鎖する。
囮になってくれた若騎士ターシャは、医務室へ連れていき休息中だ。
今回は極秘事項ではあるが、尋問室の外と中には、それぞれジュリスの部隊の騎士が警護として立っていた。
「さあ始めるか。誰がやる?」
「あの……私、いいですか?」
「、君がやるのかい? 大丈夫?」
「はい! この人には、聞きたいことがたくさんあるんです」
一歩前に出て、立った状態で手足を台に張り付けられている男を見上げた。
彼は意識かあるが、口にテープを貼られて「うぐーっ」ともがいている。
なんだか少し可哀想だ。
話さないと始まらないため、あなたは優しくテープを外した。
「こんにちは、ニット帽の魔術師さん。私はです」
「……ぷはぁっ。俺を妙な名前で呼ぶんじゃねえ! なんだニット帽の魔術師って、ふざけてんのかお前!」
平凡な顔立ちの男は、意外と口が悪く元気だ。
あなたは素直に反省し、笑みを浮かべる。
「すみません。ではよかったらお名前を教えてもらえませんかね」
「誰が教えるか! そんな可愛い面で微笑めば男が落ちると思ったら大間違いなんだよばーかっ」
褒められてるのか貶されてるのか分からないあなたは、彼のニット帽をそっと外した。
するとなんと、驚くべきことが判明する。
「え……!? あなた、耳が尖ってない…! まさか人間なの?」
「だからなんだよ。お前もだろうが。同族差別か? こんな魔族の連中に染まりやがって。いいか姉ちゃん、悪いこと言わないからこっち側に来い。俺が助けてやるからさ――」
そうぺらぺらと誘い始めたところで、彼の小さい頭がルドガーの手のひらにおさまる。
ぐぐっと捕まえられてけたたましい悲鳴をあげた。
「黙れ魔術師。これ以上余計なことを言ったらどうなるか教えてやろうか?」
「わッ、わかったッ、わかったからやめて馬鹿力! ……はぁ、っ、もうつかれた、これだから獣は嫌なんだよ…っ」
彼は声を出し疲れたのか、肩を落としてぐったりする。