第10章 事件編
「そうなの? ルドガーが話してくれたの?」
「ああ。今日言いに行ったんだ、騎士を調べさせろと。だが奴はいつものごとく、こう言った。勝手な真似はさせない、まず守護者の証拠を示せと。こいつがその証拠だ」
冷徹な眼差しで、顔をひきつらせるターシャを見下ろす。
だがそのターシャは、若き新人ながらも、入団して半年あまり経つれっきとした騎士だ。
「……俺、やります! 隊長、どうか挽回させてください! このままでは終われません、敵にいいように使われて皆さんに面倒をかけたままでは…!」
ジュリスは困ったように頭を抱えた。
そしてあなたは、まるでさっきの術の続きのように、自然と彼に近づく。
「ええっ、でも、申し訳ないですよ。……本当にいいんですか……?」
「はい! 任せてください……!」
騎士はまた顔をぽっと赤らめ、あなたをまるで信奉するように見つめている。
まだ術がかかってるのだろうか?
自分でも邪な気持ちが漂っていることに違和感を覚えつつ、これが一番いい方法なのかも、とも思う。
罪悪感とは裏腹な考えに、支配されるように。
「……どうした?」
「え? 何が?」
「……お前の様子が、どこか……いや、なんでもない。お前は俺が守る」
ルドガーは眉根をきゅっと寄せて、あなたの体を抱き寄せる。
あなたは彼の温かな抱擁に身を任せて、安心してこう考えていた。
その魔術師とやらに相対すれば、守護者への道は近づくはずだ――。
こうして妙な関係で集まったメンバーたちは、近いうちに街へ繰り出し、極秘作戦へと身を投じるのであった。