第10章 事件編
「うーん、うーん……で、これからどうします? どうしたらいいんだろう、ルドガー」
魔術を使ったからか、だんだん頭が疲れてきたあなたは、彼を見上げた。
ルドガーは若騎士から視線を外さないまま、こう答えた。
「こいつをまた街に出して囮にすればいい。近づいてきた魔術師を俺が捕らえてやる」
彼がはっきり当然だという面構えで言ったため、皆は一瞬静まった。
あなたはやや引きつった顔で、ルドガーの制服の袖を引っ張る。
「いや、そんな、狩猟みたいな……だめだよ。かわいそうだよ。すでに迷惑かけちゃったのに」
あなたが小声で話しても、皆は一概に反対はしなかった。
とくにミザロは満足げに薄く瞳を細めている。
「いいですね。乗りました。単純明快です、そうしましょう。ジュリス、あとはあなたの許可だけです」
「なっ……俺は確かに隊長だけどな、一存で騎士を危険にさらすことはできないと言ってるだろ? 団長の許可がなければ――」
「団長にはもう俺が話した」
頭上から思わぬことを聞かされ、あなたは驚いて見やる。