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巨体の人外に助けられて世話される話

第10章 事件編


体が全快してから一週間後。
あなたはすっかり普通の生活を取り戻していた。

ミザロと魔術の訓練も少しずつ再開したし、体も新しくトレーニングを開始した。

騎士団領内を邪魔にならないように走り、体力をつけようと思ったのだ。

「はぁっ、はぁっ、はぁっ。……あっ、おはようございまーす!」

元気よく外周をジョギングし、仲間と歩く騎士らに挨拶をする。
彼らはぎょっとした顔つきで会釈してくれたが、あなたは微笑みを浮かべて走り抜ける。

自分でもよく分からないほど、元気が有り余っていた。



「ふぅーっ。今日も走ったなぁ。明日はもう少し長めに挑戦してみようかな」
「……! 何をしているんだ…?」
「きゃあっ!」

騎士団本部内のお手洗いから出てきたあと、廊下で後ろから声をかけられた。

驚いたあなたが振り返ると、制服姿のルドガーがそこに立ち、瞳を揺らしている。

「びっくりした、ルドガー! 今日は領内にいるの?」
「ああ、事務用があってな。……だがお前、運動しているのか? 最近走り回っていると、部下から聞いたんだが…」

部下いるんだ。
そう思いながら、あなたは秘密にしていたことが見つかってしまい、照れくさそうに髪を触る。

「そうなの。ちょっと運動したいなと思って。せっかく元気出たからさ」
「そうか……。だが、まだ無理するなよ。心配だ。治ったばかりなんだから」

彼は間近に立ち、あなたのことを広い腕にしまって抱きしめる。
人はいないが、外でそんなことをされて鼓動が静まらなくなった。

「ご、ごめんねルドガー。心配させちゃって。つい動きが止まらなくて…」
「いいんだ。元気なのは嬉しいぞ。ただ、お前の近くにずっといたから、まだ慣れなくてな」

悩ましく吐露されて、あなたははっとなり顔を上げた。
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