第9章 お世話編
「君も感じているように、また増えているよ。基礎魔法ならば、なんなく使える程度にはね」
「本当ですかっ?」
「ああ。でも訓練するときはあまり急がず、休み休みね。君はまだ回復したてなんだから」
彼の言うことを肝に銘じて、絶対に無理はしないと約束する。
「だが結局、断言はできないな。ルドガー、君の力が影響している可能性は高そうだ。けれど君に他者に分け与えられるような魔力はないからね。……申し訳ない、私としても、不可思議なことが起きているとしか言えないな」
「そうか……。ならばきっと、俺たちの運命的な絆が、相互に作用しているのだろう。瘴気はの魔力を増やしたが、俺の力もそれを助ける要因になっているのかもしれない」
前向きな彼がそう言うと、医術師も納得して笑んだ。
「うん。その見方は気に入ったよ。君達がベストパートナーだということは、私も同意しよう」
信頼できる人の力強い言葉に、二人は目を輝かせる。
「へへ、よかった~。嬉しいね、ルドガー」
「そうだな。俺達を応援してくれる存在が、また増えたぞ」
彼は本来周りなんて気にしなそうだが、そうやって一緒に思ってくれていることに、心が温かくなった。
――応援してくれる存在。
その一言に、あなたはこっそり思い出したように、鼓動がやや反応していたが。