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巨体の人外に助けられて世話される話

第1章 出会い編


ルドガーが狩猟し、焼いてくれた肉を二人で食べたあと、本当に彼は医者を呼びに行ってしまった。

明日でいいと言ったのに、彼の体力は無尽蔵のようだ。

医者の家は山を三つ越えた先にあるらしく、帰りはかなり遅くなるだろう。

この小屋は安全だが、何もない暗い森にぽつんと建ってるから不安だ。

「はあ⋯⋯なんだろう、この心細さは。早く帰ってこないかな」

あなたはベッドで一時間ほど休んでから、居間の食卓に移動した。机に横顔を置いてぼーっとしていると、外から何かがドスドスと近づいて来る音がした。

怖くなり立ち上がると、重い石扉が勢いよく開く。
現れたのは、激しく息を切らしたルドガーだった。

「ハァッ、ハァッ、ハァッ」
「――なっ! どうしたの、大丈夫⋯⋯!?」

いつもは涼しい顔なのに、全身汗だくで背を屈めている。
相当疲れた様子の彼を心配し、あなたはそばに駆け寄った。

「。安心しろ、もうすぐ先生が来るぞ」

そう言って彼は喜びを表したかったのか、あなたをひょいと持ち上げる。まるで子供のように片腕で抱えられ、怒ろうと思ったのだが。

「あ、ありがとう。急いでくれたんだね。⋯⋯汗がすごいよ、せっかくお風呂入ったのに。ていうか早すぎだよ帰るの」
「風呂はまた入ればいい。⋯⋯早くて嬉しくないのか?」

そう尋ねる下からの目線が、やけに澄んだ金の瞳でドキリとする。

「嬉しい⋯⋯よ」

彼のとんでもない労力への労りから、素直に告げた。するとルドガーは目元が微かに細まり、笑ったようだった。

あなたは初めて見た彼の表情に驚く。
しかしそんな二人の空間に突如、得体の知れない物体が現れた。

「やあ。入るよ。患者さんはどこかな」

落ち着いた男性の声だったが、玄関先からにゅっと滑らかに入り込んできたのは、人間の形をしていなかった。
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