第9章 お世話編
翌日になると、さっそくルドガーは軍と騎士団に休暇届を提出した。
あなたの診断書を添えて、きちんと緊急の理由も明記している。
体調はといえば、今のところゆっくり移動も出来るし、フォロ医師からもらった薬を飲んだら、だるさは消えたのだ。
筋力が弱いのは厄介だけれど、あなたはルドガーの知らせをドキドキしながら待っていた。
「――、届けが受理されて、特別休暇が取れたぞ!!」
「うそっ! やったー!!」
昼頃帰ってきたルドガーは、紙を握りしめて居間のあなたのもとへ駆け込んでくる。
二人は吉報に大喜びし抱き合った。あなたも気持ちだけは飛び跳ねそうだ。
「嬉しいよ〜ありがとうルドガー、職場の皆さんも!」
「ああ、思ったよりスムーズに済んだんだ、見てみろ、団長とゼイラン様のサインもある」
確かに書類の下部には偉い人達の署名も並び、感動もさることながら、びしっと身が引き締まった。
「ねえねえ、本当に任務は大丈夫?」
「大丈夫なんだが、もし重大な討伐命令が下されたら、それには向かわなければいけなくなっている。だから、その時だけはすまない、。誰かの手を借りることになるだろう。ないことを祈るが……」
彼は悔やむ表情で告げた。あなたは当然のことだと慌てて頷き、仕事を優先してほしいと伝えた。
ルドガーはいつも大活躍していて、皆に必要とされてるすごい獣なのだから。
「よし、もうこれで安心だな。俺はすごく嬉しいんだ。お前のそばにずっといられるからな。なんでも言うんだぞ、必要なことは全部やってやる」
そんなすごい彼なのに、家で一緒にいる時は、そう言って瞳を柔らかくする。
二人きりの日々はまだ始まったばかりだけれど、心はじわじわと緩まっていくのを感じた。
彼の胸に隠れてお礼を言い、しばらく素直に甘えていた。