第2章 誕生日
なつはたばこの煙を吐き出しながら、慣れた手つきでパスコードを打ち込みロック画面を解除する。
彼のSNSを巡回するために。
「……っふ、…なにこれ…なにしてるの…」
ストーリーに表示された写真を見て、なつは小さく吐息を漏らして独りごちた。
画面の中の彼が独特なポーズでふざけた変顔をしている。
相変わらずギャップが激しいな、なんて思いながらストーリー画面をスクリーンショットして保存する。
短くなってきたたばこを灰皿に押し付けた時、静寂だった空間に物音が響いた。
__ベランダのサッシが開く音。
パーテーション越しに動く人の影。
「………っ」
なつは咄嗟にパーテーションの方を横目で見る。
姿は見えない。
だが隣室のベランダに誰かがいる。
薄いパーテーションを挟んだ向こうに誰かが立っている。
そして___