【Dグレ】Twin Ray -灰の世界に響く歌- の短編集
第6章 【番外編】脚線美論争、勃発
「出たぞ、恋人権限」
「つまり自分だけは見ていいと」
「独占欲だ」
「うるせぇぇぇ!!」
ラビの叫びが再び響く。
その時だった。
「皆、楽しそうね」
涼やかな声が、食堂の入口から聞こえた。
その瞬間。
男達の時間が止まった。
入口には、リナリーとティファが並んで立っていた。
リナリーはトレーを持ちながら、にこにこと微笑んでいる。
一方、ティファは静かに首を傾げていた。
「何の話していたの?」
「…………」
誰も答えない。
ラビだけは、顔を引き攣らせながら無言でファインダー達を睨んでいる。
言うな。
絶対に言うな。
その殺気にも似た圧を、全員が察した。
しかし。
一番空気を読まない若いファインダーが、正直に口を開いた。
「リナリーさんのミニスカから見える脚と、ティファさんのスリットから見える脚では、どちらがより素晴らしいかを話していました!」
静寂。
ラビが両手で顔を覆った。
「終わった……」
アレンもその場で項垂れる。
リナリーは数秒きょとんとしてから、頬を赤く染めた。
「えっ……私の、脚……?」
「リナリーィィィィ!!」
突然、食堂の奥から絶叫が響く。
「僕の可愛いリナリーの脚を品評していた不届き者はどいつだぁぁぁぁ!!」
コムイだった。
何故か白衣の裾を翻し、鬼の形相でこちらへ走ってくる。
ファインダー達が一斉に青ざめた。
「しまった、室長だ!」
「撤退だ!!」
「逃がすと思うかい!?」
コムイがどこからともなく巨大な網を取り出す。
「リナリーを邪な目で見た者は、今日から地獄のコムリンお仕置きコースだよ!!」
「横暴だぁぁぁ!!」