【Dグレ】Twin Ray -灰の世界に響く歌- の短編集
第6章 【番外編】脚線美論争、勃発
「今、黙ったな」
「思い当たる場面がある顔だ」
「ねぇさ!!」
ラビが即座に否定する。
けれど、耳がほんの少し赤い。
それを見逃すような男達ではなかった。
「あるんだな!?」
「任務中に裾が翻った時とか!?」
「違うっつってんだろ!!」
ラビは真っ赤になりながら机を叩いた。
「つーか、見る見ない以前に、ティファは戦ってんだぞ! 命懸けで! そこをお前ら何のんきに――」
「そのセリフは正しいが、顔が赤いから説得力が半減してるぞ」
「うるせぇ!!」
その時。
「何が半減してるんですか?」
穏やかな声が、さらに背後から響いた。
ファインダー達の表情が再び凍り付く。
ラビが嫌そうに振り返る。
そこには、料理の皿を手にしたアレンが立っていた。
「お、アレンか。ちょうどいい」
一人のファインダーが、助け舟を求めるように手を上げる。
「聞いてくれ。リナリーさんのミニスカから見える脚と、ティファさんのスリットから見える脚、どちらが――」
「な、何の議論してるんですか貴方達は!!」
アレンの顔が真っ赤になった。
「アレンはどちら派だ?」
「答える訳ないでしょう!!」
「即答しないということは、考えたことはあるんだな?」
「ありません!!」
アレンは慌てて否定する。
けれど、何故か視線だけが泳いでいた。
ラビの目が細くなる。
「……アレン」
「な、何ですか」
「何で今、目逸らしたんさ」
「逸らしてません!」
「想像したろ」
「してません!!」
「した顔だろ、それ!」
「ラビこそ顔赤いじゃないですか!!」
「オレは恋人だからいいの!!」
言ってしまってから、ラビははっと口を閉じた。
ファインダー達が一斉にざわめいた。