第13章 13
その後は黙々と修理を進めていき、最後ドライバーを使ってドライヤーのボディーを取り付けた。
私はドライヤーのコンセントを入れスイッチを押した。
優しい風がブォーンと出て、私の髪の毛を揺らした。
「できた…。あなた達を、やっとまた、使えた…。嬉しい……。」
私は使った工具たちを1つずつ丁寧に拭き上げてから、お家の中に返した。
時計を見るとすでに1時間半も経っていた。
時間の流れが早くて驚く。
ふと自分の体勢をみると正座していたはずの足を崩し、あぐらをかいていた。
「……昔みたい。」
懐かしい記憶がすこし蘇る。
「…うん。やっぱり好き。…また、できるようになりたいな…。」
私はその思いを胸に工具を写真の横に戻した。
「見ててくれた?頑張ったよ。」
写真の2人に静かな声で言うとベッドの上に置いているぽちたを抱っこした。
「ふふ。あなたも見ててくれた?」
ぽちたを小さく上下に動かす。
まるで頷いてくれているように。
「ありがとう。……って私一人で何やってんだろうね。」
工具を見ることもできなかった私が、徐々に工具を出して、飾って、お手入れして、そしてやっと、使うことができた。
そのことがあまりに嬉しくて、少し浮かれている自分に笑ってしまった。