第14章 14
その後も、辺りを見回して困っていそうな人に声をかけて回った。
ザッ、ザッ、と数人の足跡が背後からきこえてきた。
振り返ると…数年前まで当たり前に着ていた防護服。
…爆処の人…。
思わず歩いていく姿を目で追ってしまった。
………いつか私も…。
私はグッと手を握りしめると、彼らから目を逸らし誘導を再開した。
ーーーーー
‘‘構内のお客様にお知らせいたします。ただいま、爆発物処理班にて爆発物は解体されました。繰り返しお知らせします……。‘‘
その構内放送に私は胸を撫で下ろした。
「……おわった…。」
私はカバンを握りしめ、駅を後にする。
やっぱり爆弾の処理をするのはまだまだかかるようだ。
体が全く動かなかった…。
もしかしたら克服できていて、怖がりながらでも処理できるかもしれないと思っていた。
そんな風に思っていたのに、できなくてやっぱり悔しいと思った。
でも不思議なことに悔しくないとも思った。
今回、私にできることをやれた。
いつもなら、‘‘爆弾‘‘と聞けばすぐに逃げていた自分がいたと思う。
でも今回は爆弾がある場所に留まり、避難誘導ができたの。
自分で言うのもなんだが、大きな一歩だと思う。
私は、私をすこし褒めてあげたいと思った。
焦るな、ゆっくりでいい。
一歩ずつ、前に進もう。