第13章 13
箱を机の上に置いた後、棚に目を向ける。
写真の横に置いてある、あの子たち。
私はゆっくりと棚へ向かい、あの子たちを手に取ると、机へ戻って腰を下ろした。
段ボールのガムテープを外し、中からドライヤーを取り出した。
一見すると普通のドライヤー。
定価は大体5万円ほどする高級モデルのドライヤーだ。
フリマサイトで3千円で購入した。
そう、これはジャンク品だ。
使用中コンセントと本体の境目が熱くなるという症状があるらしい。
頻繁にお手入れをしているあの子たちの家からドライバー、ニッパー、パンチなどを取り出していく。
「…爆弾の解体ではないけど…、久しぶりにあなたたちを使わせてもらうね。よろしくね。」
まずはドライバーを手に取った。
普通のドライバーは何度も使った。
でもこの爆弾解体の時に使っていたドライバーだと、すごく緊張する。
私はゴクリと生唾を飲み込んだ。
その後一呼吸置いてから、
「よし…。」
ドライヤーのネジをゆっくりと回していき、パカっとドライヤーのボディー部分が外れた。
ふぅー…。見たところ断線かな。
ニッパーなどを使って断線部分を切り落としてから整え、一つひとつにつなぎ直していく。
手が震えることはない。
あなた達を使って、記憶が戻ってきたり、怖いとも思わない。
私は嬉しくなって口角が上がった。