第12章 12
「かっ、かえりますっ!」
私は慌ててドアを開ける。
何度も聞いているドアベルが少し激しく鳴ったようで申し訳なかった。
「ふふ。」
安室さんは目を細める。
「柚希さん、リスみたいになってます。」
私は無意識に頬が膨らんでいたようだった。
「もー…っ!」
「ふふ。コナンくんも可愛らしかったですが、柚希さんも負けていませんよ。」
「………、もう、いやっ!勘弁してください…。」
………ドキドキしすぎて心臓が痛い…。
私は恥ずかしくて安室さんから視線を逸らした。
「……少しからかいすぎましたね。」
「安室さん……だめっ。からかわないでください……。」
「ふふ。すみません。」
「…許しましょう。」
私は思わず口元に手を当てて笑ってしまった。
「ありがとうございます。」
いつもと違う口調に少し目を見開いた後、ゆっくり目を細めて笑う安室さん。
………どんな表情をしてもイケメンだ…。
「では……そろそろ行きますね。」
「はい。寒いのでお気をつけて。」
「ありがとうございました!」
私は安室さんに手を振った後ゆっくりと歩き出す。
胸には大切なプレゼントを抱えながら。