第12章 12
「……嫌だったかな…。」
私は少し不安になった。
………嫌われたらどうしよう…。
そんな私の表情に気がついたのか安室さんは微笑んだ。
「大丈夫ですよ。照れ隠しでしょうね。」
その言葉に胸を撫で下ろした。
「そっか。そうだったら……やっぱり可愛い…。」
「ふふ。コナンくんが聞いてたら怒りますよ。」
安室さんはおかしそうに笑った。
その笑顔に釣られて私の頬も上がった。
「安室さん今日はありがとうございました。私も今日は帰りますね。」
「はい。またいつでもお待ちしています。」
「ありがとうございます。そう言ってもらえるから、またすぐに来ちゃいます。」
安室さんは柔らかく微笑んだ。
「ぜひ。」
私は笑い返してから席を立つ。
そのまま会計を済ますと、安室さんはカウンターから出てきた。
「今日は賑やかでしたね。」
「本当に。夢のようでした。」
「……よかったですね。」
安室さんは穏やかに微笑むと、そっと手を伸ばした。
「えっ。」
ふわりと大きな手が私の頭に触れる。
驚いて見上げると、安室さんは優しく二度ほど頭を撫でてから、ゆっくりと手を下ろした。
私は胸に抱いていたプレゼントをぎゅっと抱きしめると、カサッという音がした。
「顔…真っ赤ですね。」
安室さんが微笑んだ。
さっき落ち着いたはずの鼓動が、また大きく鳴り始めた。
「もっ、もう…。」
思わずプレゼントを抱く腕に力が入った。