第12章 12
「………えっ?」
佐藤さんの言葉を頭で理解しようとするけど、頭が追いつかない。
「……えっと……松田くんから…?」
思わず聞き返すと、佐藤さんはゆっくりと頷いた。
私は信じられない気持ちでプレゼントに目を向けた。
「…じんぺーくんから…私に…。」
私は目の前に置かれたプレゼントを手に取ろうとするけど、手が震えて落としかけた。
「…本当はもう少し早くあなたに渡してあげたかったのだけど。」
「………開けても…いいでしょうか…。」
「ええ。」
佐藤さんは私に優しく微笑み、見守ってくれた。
心臓がドクドクとうるさい。
全身が熱を帯びていくような感覚だった。
そして、なんだかとても緊張する…。
私は意を決してリボンに手をかけてゆっくりと引くと、リボンはスルリと外れた。
袋の中が見えた瞬間ー
「……この子…。」
昔飼っていた〈ぽちた〉によく似たようなぬいぐるみだった。
私が袋から出すと手のひらにすっぽりと収まるくらいの大きさで、眠たそうな顔をしていた。
ぽちたと遊んだ日々や、研ちゃんとじんぺーくんがこの犬のキャラクターのブランケットを贈ってくれた日のことが、一気によみがえってきた。
………じんぺーくん私がこの犬のキャラクター好きなの覚えててくれたんだ…。
それが嬉しくて、ぬいぐるみが可愛くて思わず抱きしめた。
言葉が出ない。
ただ胸の奥がじんわりと温かくなって、気づけば視界が滲んでいた。